挫折経験者と挫折未経験者。

2018/07/20

最近、自分の思い通りにならい理由から、いとも簡単に人を殺めた事件のニュースを耳にしました。

その加害者は一般的に言われる【エリート】だったそうです。

さて、世間一般からエリートとはどんな人として表現されるでしょうか。

「〇〇さんは昔から成績優秀で、親御さんの愛情を一身に受け、さらに就職活動も頑張られ、志望された大学はストレートで合格、就職先はまさに絵に描いたようなエリートです。ご結婚も良いご縁に恵まれ順風満帆な人生で羨ましいかぎりです。」

こんな感じでしょうか。

羨ましいわ・・と思った方、それは
①「うちの、ぼんくらが!」なんて、我が子を叱ったばかりのお母さんではありませんか?
②職場を失った大黒柱に呆然としている奥さんではありませんか?
③パートナーと色々あって別れて、世の不条理に悲しんでいませんか?

実は、①、② ③ の方が先にイメージした【エリート】よりも数段ストレス、逆境に強いんです。

と、言うことは、人生において、挫折しても立ち上がる力が勝っており、ストレスを受け止める能力が長けているということです。

「そんなそんな、思うようにいかないって、人生は。誰が悪いか?今そんなこと言っててもねえ」と言える方だ、ということです。
人生の挫折、と言われても 「生きなきゃいけないの!」 と我が子・旦那の尻を叩きながら、もしくは支払期日間近の請求書を握りしめて、もしくは新しいパートナーを探すべく街にくりだし、その日を精一杯生きている。

ザ・ザセツを経験している人間って人の痛みが理解出来るんです。
何故? 辛い経験をインプッットしているから、似たような人を見ると、その時の感情が、痛みが蘇ります。

では、挫折を経験していない人。
早めの経験をおすすめいたします。
何故?
30歳過ぎて、初めて思い通りに行かないことに出くわしたら・・
それなりに頭も、気持ちも頑なに、カチンコチンになっています。己の周り全否定にも似た感覚に陥り「今までの努力はなんだったんだー。何で思い通りにいかないんだよ。」
うまくいかないことに納得出来ず、その要因となるものを排除してリセットしようとする。
自分に非は無い。そして人生の応用編に出くわしたことがない。よって自分の思い描いていた路線以外、走ることが出来ない。

・挫折経験者は、バス回線が出来る。→右折、左折、急ブレーキ、信号待ち、など応用編がこなせる。
・挫折未経験者は、山手線回路が出来る。→同じ回線をひたすら回る。

よって、早めの経験をおすすめします。
最も理想的なのは、1度も挫折さずに天寿を全う出来ること、ですが、なかなか難しいです。

人生、リセットなんか出来ないから。
起きてしまったことは新たな経験として受け止め、どう乗り切るか。ストレスとどう上手に共存していくか。
そこで出てきてほしいのが、「ま、いっか」 「なんとかなるさ」 なのです。

それが出来ないが故、行き着くところは、真っ直ぐの暴走列車。 邪魔は削除。抹消。
現実で言えば、殺人だったわけです。

先にイメージした、全てのエリートがこうだ、ということではありません。

但し、人生において経験者と未経験者とではそれだけの柔軟さのが違いが出る、ということです。
人の痛みが分かり、何事も大切にする、そんなべたな人間くさい人でいたいものです。